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2017-08

 - 2012.01.21 Sat

19日夜、20日の初七日のために上京した母や義妹たちと一緒に、都内のホテルに泊まる。

28階の窓から臨む夜景はどこまでも寒々して、冬真っ盛りであることが否応なく思い知らされる。
杖がなければ歩けなくなっている母は、そのたどたどしい歩み以上に、頭の中や感情の外壁に靄がかかってしまっているようで、私が知っていた母とは、異なる次元、異なる世界で息づいているようにも見える。

部屋番号も明日のスケジュールも、言葉を尽くして何度説明しても理解・記憶には及ばず、その都度発する彼女の疑問に、はじめてであるかのように答える。そんな母であっても、父の遺骨と仮の位牌だけはしっかりと彼女の意識のど真ん中に在る。

明け方から雨混じりの雪がちらつき始めた。ときには斜めに吹き付ける大きな雪のかけらも、地上を埋めるには到らず、ウソのようにどこかへ消えてゆく。

開園時間を過ぎても、数人の係員以外の人影のない遊園地は、観覧車もジェットコースターも回転木馬さえも静まり返り、晴れた日にはたくさんの子供たちや若者たちで賑わうだろうことも、想像することすら難しい。この遊園地に最後にやって来たのはいつだっただろう。その頃、このホテルはまだなかったような気がするが、記憶はあやふやだ。

20日、悪天候の中、2台のタクシーに分乗して菩提寺に向かった。
当日やって来た甥や従姉妹も含めて総勢8名の中にあって、母の姿がひときわ小さく見え、その中心に在ったはずの、父も叔父もすでに居ないことが、不思議でならなかった。


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