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14 月に歌うクジラ ダイアン・アッカーマン著/葉月陽子訳 - 2004.11.17 Wed

 ある日突然、「私は鯨が好き!!」と思ってしまった・・・Why?  I don't know.
 自分でもわけがわかりません。わからないけれど、鯨のことが知りたくて、それも科学的に知りたいのではなく、鯨の存在を感じたくて、手にした本がこれでした。
 ダイアン・アッカーマンは、詩人、そしてネイチャー・ライターのアメリカ人女性。彼女は次のように語っています。
『科学と芸術に架橋したいの。ひとつの視点からだけ見ていたのでは、世界を知ることはできないから』
『擬人化された自然でなければ愛せないなんて、悲しいじゃない? 人は、火星を軍神(マルス)として、金星を美の女神(ヴィーナス)として捉えているけれど、猛スピードで回転する酸の繭という金星のありのままの姿だって、美の女神としての金星と同じくらい魅力的だと思う』
『私にとって、書くことは探求の方法であると同時に、(生命に対する)祝福と祈りの形式でもあるの』
 生き物たちは、生きるために生き、子孫を残すために生きる。そんな自明なはずのことから遥か遠くにきてしまったような我ら人間たち。でも、本当に遠くまで来てしまったのか、何度も何度も問いかけてしまいました。彼らよりも小さくて非力なはずの我ら人間が、たくさんの偶然や僥倖や努力によって手に入れた力は、もしかすると虚像かもしれない。それでも、たとえ砂上楼閣のごとくもろく儚いものであったにしても、力はすでに独り歩きしはじめていて、所有者であるはずの人間の上に君臨しているごときに感じられます。驕れる人類の行く末やいかに。クジラに問うても、答えてはくれるはずもないのですが。
 西欧では、「祈りと祝福」という表現がよく用いられます。自然に対して、生きものに対して、尊崇と畏怖の念とともに、たとえようもなく温かで愛情溢れるまなざし。かつての日本人たちも、確かにそうであったようなあり方。それをまざまざと感じさせてくれる美しい作品でした。

ちくま文庫 読んだ時期:1998.12 2002.6.13記
収録作品:魅惑のコウモリ/ワニは踊り、夢を見て/月に歌うクジラ/宇宙にいちばん近いペンギン
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