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43 黒と茶の幻想  恩田 陸 著 - 2006.08.20 Sun

 ひと言で言ってしまえば、大嫌いではないけれど、大好きではない作品、そして作者。
 何かが釈然としないのだ。読後の後味がよろしくない。気になる登場人物、舞台設定、テーマであったりもするし、ストーリーの面白さもありはするものの、どうにも読みづらかったり、辟易としたりしながら、エンヤコラサっとチカラワザで読み終える。
 舞台背景(設定)と、描こうとしている中身のちぐはぐさ、圧倒的であるはずの自然の大きさと、それよりも全編に溢れまくる会話や心情吐露のバランスの悪さ。挿入されるエピソードは、読んでいて神経を疲れさせるばかりで、こんなもんはいらんだろうと思ってしまうものが多い。
 主人公である4人を、ほぼ等分に描いたことの意図はわかるような気もするが、それにしても、これだけの分量は多すぎやしないかい、と、読みながら、あるいは読後にも思ってしまう。

 それでも、まだ気にはなるのだ、この作者。だからもう少しは読んでみるつもりではいるけれど・・。

 饒舌すぎる小説は、寡黙すぎる詩よりもタチが悪い。
 そんなことを思った読後である。
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