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2 水のように笑う 関川夏央著 - 2004.11.16 Tue

 フォーラムの読書家の友人からお借りして読んだ本で、すでに返却したため、手元にはありません。この書を読んだあとに記したメモに、以下の引用が残っていました。

『旅行家にして民族主義者の明治人、志賀重昂(しげたか)をイメージした中野重治の詩が、猪瀬直樹のまことに興味深い論文『ミカドの肖像』に載っていた。印象に残ったので孫引く。
「むかし豪傑というものがいた
 彼は書物を読み
 嘘をつかず身なりを気にせず
 わざを磨くために飯をくわなかった
(略)
 彼は心を鍛えるために自分の心臓をふいごにした
 そして種族の重いひき臼をしずかにまわした」
 日本人が、透きとおった視線で世界を照らしつつゆったりと旅し、かたくなではないが決して自己をあやふやにしない「豪傑」を失って久しい。そのかわりにわたしたちは「デラシネ」という流行語を得た。歴史と文化すなわち固有の価値観から根こそぎされ、時に応じて付和雷同する、恐ろしくて底冷えのする概念を流行の小道具にもてあそぶ無謀を行ったのだ。現代の日本は軽薄才子の時代という。しかしわたしは思っている。求めずとも軽薄は向こうから突き当たってくるが、才子の方は、東京の石ころのようにむしろまれである。
            ・・・双葉社 『水のように笑う』関川夏央 「なんに対して恥じようか」より』

 軽薄才子を嗤うことはたやすいことだけれど、ほかならぬこの自分もその軽佻浮薄なる大人のひとりであることを、このところいやというほど感じている身にとっては、痛い言葉です。
 関川氏の著作は、このとき何冊か文庫本で購入したものの、この後読む機会を得ずそのままになっていますが、書評などにみる氏の、抉るでもなくさりげなく的を射、頑なでもなく筋の通った語り口に触れるたびに、感に入ることが多く、時間を見つけたら、ぜひ読んでみたいと思っています。

双葉社 読んだ時期:1998.12 2002.05.16記
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